- 持ち家が欲しいが、何から始めたらいいか分からない
- マンションか戸建てかで迷っている
- 失敗や後悔を避けて、基礎から情報を整理したい

わたしたちも、知識ゼロからのスタートで苦労したね。
家さがし初心者を迷わせる情報の多さ


選択肢が多すぎるから
持ち家を検討し始めると、最初からたくさんの選択肢があって簡単に決めることはできません。
「マンションか戸建てか」「建売か注文住宅か」「平屋か二階建てか」…。
調べれば調べるほど情報が増えて、結局どこから手をつけていいのかわからなくなる。これは家を探し始めた多くの人が抱える共通の悩みです。
広告や営業の情報が多いから
ネット検索をすると、不動産会社やハウスメーカーの広告記事が上位に並びがち。
情報は多いけれど、営業職が濃く「中立的な情報かな?」と少し不安に感じることも。
わたし自身も最初は広告記事ばかりに振り回され、信頼できる情報を探すのに苦労しました。
👉 この記事では、初心者が最初に押さえておくべき 5つのステップ を整理して紹介します。
ステップ1:住みたい場所・エリアをざっくり決める


通勤・通学・生活圏を考える
まず「エリア」を絞ることで、土地価格やマンション相場が見えてきます。
- 通勤に便利な駅近・バス停までの距離を優先する?
- 子育て重視で学校や公園が近い場所?
- それぞれの実家との距離感は?
将来の暮らしも想定する
家は長期的に住む場所。今の生活だけでなく、10年後・20年後もイメージしましょう。
- 子どもが成長したときの通学路(小中・高校・大学など)
- 親の介護が必要になったときの距離(必ずしも自分たちで行う必要はない)
- 将来の転勤・転職・在宅勤務の可能性
ステップ2:予算を把握する(ローン・毎月の支払い)
借りられる金額と、返せる金額は違う
色々なサイトでローンシミュレーションをすれば、おおよその「借入可能額」が分かります。
ですが思わぬ費用が発生した場合に備えて、多少の余裕を持って検討しておくと安心です。



借入れを年収の5倍〜7倍の範囲におさめると、無理なく生活できると言われています。



固定金利にするか、変動金利にするかも大切なポイントです。基本的にボーナス払いはしない方が計画が狂いにくいですよ。
毎月の返済を逆算して考える
- 目安は手取り収入の25%以内
- 住宅ローンのほかに「固定資産税」「毎月の管理費や修繕積立金(マンション)」も必要
- 戸建ての場合は、将来のメンテナンス費用を別で貯めておくと安心→基本的に修繕は自由ですが、長期優良住宅の優遇を受け続けるために必要なメンテナンスもあり。計画的に備えましょう。
予算を把握すると、現実的に選べる家のタイプが絞られてきます。この記事では新築マンション・新築戸建てを前提にお話ししていますが、必要があれば中古も選択肢に入れましょう。
ステップ3:家族のライフスタイルを整理する


持ち家への住み替え・家づくりでは、まず「どんな暮らしをしたいか」から考え始めるとスムーズです。
このステップではマンションか戸建て住宅かまで決めなくてOKです。まずは家族全員の理想の暮らしを話し合い、必要な空間や過ごし方を整理しておきましょう。あとで選択肢を比べやすくなります。



現実とのすり合わせは後回しにして、素直な希望を書き出してみるのがおすすめです。後から本当はこうしたかった!と後悔しないポイントです。
1日の過ごし方をイメージする
朝の支度・在宅ワーク・帰宅後のくつろぎ方など、日常の流れを思い浮かべると「どこにスペースが必要か」が見えてきます。例えば・・
- 在宅勤務が多い場合は、 書斎やカウンターなどのワークスペースが必要。
→ リビングで充分と思っていても、実際は家族のくつろぎの場がなくなりストレスを感じることも。特にリモート会議などがある場合は、机と椅子だけのコンパクトなスペースでも個室があると便利です。具体的にイメージして、みんなが快適に過ごせるかしっかり検討してみましょう。 - 家事動線を短くしたいなら、キッチン・洗濯・収納の配置を重視してみましょう。
→ マンションや平屋ならワンフロアで完結するので移動が楽に済みます。流行りの回遊動線でなくても、水まわりが近かったりまとまっていれば便利です。回遊導線にこだわりすぎると、壁が減ってリモコンの設置場所が限られたり、収納の減少などのデメリットも出てきます。 - 家族が集まる時間を大切にしたいなら、広めのLDKや共用空間を重視。
→ 広めのリビングが特徴のマンションを選ぶ。注文住宅なら個室をコンパクトにして、LDKを広めに確保。広めの定義はそれぞれですが、20畳前後あるとゆとりを持って家具を配置できますよ。
趣味や休日の過ごし方も考慮する
- アウトドアな趣味が多い場合は、 アウトドア用品やガーデニング用品を置いておける外物置や専用スペースがあると快適です。
→ 屋外に水道のある戸建てや庭付きマンションなら、簡単に洗って乾かせるので片付けがスムーズです。マンションは廊下やベランダに物を置きすぎると防災の観点から危険なこともあるので、規約に従って利用しましょう。 - 映画鑑賞、楽器演奏など音を出して楽しむ趣味があるなら、防音室を作ったり隣家から距離を取りやすい戸建てが断然おすすめです。もちろん節度は必要ですが、過度に気を使わずに済むのは大きなメリットです。
- お子さまのいる家庭なら、足音などの対策を事前に考えておくと自分も周りも快適です。マットを敷くなどある程度は方法がありますが、ずっと静かにさせるのは不可能です。年齢によっては言ったところで伝わリマせんし、豊かな発達のためにも遊びが必要不可欠です。
→ マンションなら1階や、下が駐車場などの共有スペースになっている部屋ならトラブルになりにくいです。なりにくいのですが、実際に住んだ経験から、かなり冷えやすいので断熱性能などは確認が必要です。思い切って、のびのび遊べる戸建て住宅を選択するのもいいですね。
- 都心・都会を主な生活圏としている場合は、 駅からほど近い立地のマンションを選ぶと便利です。ショッピングや飲食店へのアクセスが良く、子どものいない共働き家庭におすすめです。
→ もし子どもを持つ予定があるなら、小児科や公園など子育て関連施設もリサーチしておきましょう。
将来の家族構成を見据える
暮らしは、家族の成長とともに変わります。
- 子ども部屋が必要になる時期を考える。
- 今後、親との同居や介護があるかどうか。(介護は自分たちでやる必要はありませんが、様々な手続きやお手伝いなど、距離が近い方が負担が少なくて済みます。)
- 将来、夫婦二人の暮らしになっても住みやすいか。
→ マンションならバリアフリー性が高く、戸建てなら増築やリフォームの自由度が魅力。
ステップ4:マンションか戸建てかを考える


🏢 マンションの特徴
メリット
- 立地の良さ:駅近や都市部など、利便性の高い場所に多い。
- 防犯性の高さ:オートロックや防犯カメラ、管理人常駐など、セキュリティ面で安心。
- 共用設備が充実:宅配ボックスやゴミ出しの便利さ、最近ではシェアスペース付き物件も。
- 管理がラク:大規模修繕は管理組合などが行うため、心配が少ない。(ゴミ捨て場・廊下などの共用部の清掃を、当番制にしているマンションもあるので規約の確認が必要です。)
デメリット
- 管理費・修繕積立金が必要:毎月の維持費が戸建てより高くなる傾向があります。
- 間取りやリフォームの自由度が低い:壁を動かすような大規模な改修は困難です。
- 駐車場や収納が少ない場合も:車を複数持つ家庭や荷物の多い家庭には不便。
- 上下階の生活音に気を遣う:小さな子どもがいる家庭ではストレスになることも。
🏠 戸建ての特徴
メリット
- 自由度が高い:間取りや外観を自分好みに決められる(特に注文住宅)。
- 上下階の音を気にしなくていい:子どもがのびのび遊べる環境。
- 駐車場や収納が少ない場合も:車を複数持つ家庭や荷物の多い家庭には不便。
- 資産としての安定感:土地が自分の所有になるため、将来的な価値が残りやすい。
デメリット
- 立地が郊外に多い:駅や職場まで距離があるケースが多い。
- メンテナンスは自分で:外壁や屋根、庭など、管理・修繕は自己責任。
- 防犯対策が必要:施錠や照明・防犯カメラなど、工夫が欠かせない。
- 初期費用が高くなりやすい:土地取得・建築費・外構など、総額で高めになりやすい。
🧭 どちらが向いているか?
ライフスタイル | 向いている住まい |
---|---|
通勤・通学の利便性を重視 | マンション |
自由な間取りや庭のある生活に憧れる | 戸建て |
メンテナンスをお任せしたい | マンション |
家族やペットとのびのび暮らしたい | 戸建て |
将来リフォームや増築を考えている | 戸建て |
老後もワンフロアで暮らしたい | マンション or 平屋 |
ステップ5:戸建てを選んだ人が考える3つの選択肢


建売住宅(分譲住宅)・規格住宅(セミオーダー住宅)・注文住宅(フルオーダー住宅)
「戸建てにしよう」と決めたあとに待っているのが、どんな建て方にするかという選択です。同じ「一戸建て」でも、購入方法や自由度、価格が大きく異なります。
ここでは代表的な3つのタイプをわかりやすく整理します。
🏡 建売住宅(分譲住宅)
土地と建物のセット販売!完成済みの物件を見学できることもある。
メリット
- 価格が明確で比較しやすい
→ 総額が表示されており、予算が立てやすい。 - すぐに入居できる
→ 完成済みのため、引っ越しまでの期間が短い。 - 間取りを現物で確認できる
→ モデルハウスではなく「実際に住む家」を見て判断可能。
デメリット
- 間取りや仕様の自由度が低い
→ すでに設計が完了しているため自由がなく、変更は難しい。 - 似たような外観になりやすい
→ 分譲地内で同じデザインが多い。 - 立地や方角を選びにくい
→ 良い区画は早く売れてしまう傾向にあり、建築前に売れてしまうこともある。
💬 建売・分譲住宅に向いている人
「予算を重視して、すぐ住みたい」「完成した家を見て安心して選びたい」人。



すぐに住めそうなのはメリットだね。
🏠 規格住宅(セミオーダー住宅)
決まった間取り・仕様プランの中から選ぶ!「建売」と「注文住宅」の中間に位置する。
メリット
- コストを抑えやすい
→ 設計や資材を標準化しているため、注文住宅より割安。 - 品質が安定している
→ 量産による工法の統一・施工ミスの少なさ。 - 必要な部分はカスタマイズできる
→ 間取りの一部変更や設備グレードアップなどが可能。
デメリット
- 完全な自由設計ではない
→ プランの枠を超えた変更は難しい。 - デザインに個性を出しにくい
→ 規格プラン内での選択になるため、オリジナリティは制限される。
💬 規格住宅・セミオーダー住宅に向いている人
「自由設計までは求めないけれど、自分の希望をある程度反映したい」人。



戸建ては【建売か注文】の2択じゃないのね!いいとこ取りできそうで興味が湧くわ。
🏗 注文住宅(フルオーダー住宅)
土地を購入・間取りを1から設計する。間取り・構造・外観・設備すべてを自分好みにカスタマイズ!
メリット
- 理想の家を自由に設計できる
→ 家族構成やライフスタイルに完全に合わせられる。 - 断熱性能や素材にもこだわれる
→ 長期的なランニングコストの削減も可能。 - 土地の条件に合わせた最適設計ができる
デメリット
- 打ち合わせに時間がかかる
→ 設計・見積もり・施工で半年〜1年以上かかることも。 - 費用が高くなりやすい
→ オプション追加や素材のこだわりで予算オーバーも。 - 完成までイメージしにくい
→ 施工途中では実際のサイズ感がわかりにくい。
💬注文住宅・フルオーダー住宅が 向いている人
「理想の家をじっくり形にしたい」「性能やデザインに妥協したくない」人。



なんとかコスパよく建てられないかしら。叶えたい夢があるし、憧れるな。
項目 | 建売住宅(分譲) | 規格住宅 (セミオーダー) | 注文住宅 (フルオーダー) |
---|---|---|---|
自由度 | 低い | 中程度 | 高い |
費用 | 安い | 中間 | 高い |
入居までの期間 | 短い | 中程度 | 長い |
打ち合わせの手間 | 少ない | 普通 | 多い |
個性・こだわり度 | 低い | 中程度 | 高い |
向いている人 | 早く・安く住みたい人 | バランスを取りたい人 | 理想を叶えたい人 |
まとめ:大切なのは「方向性」を決めること
🧭 まとめ:大切なのは「方向性」を決めること
家づくりのスタート地点で大切なのは、いきなり答えを出すことではなく、「自分たちの方向性」を見つけることです。
住宅のタイプ、ライフスタイル、予算、将来の家族構成。すべてを一度に完璧に決める必要はありません。
むしろ、「何を優先したいのか」「どんな暮らしをしたいのか」を整理することで、自然と選ぶべき道が見えてきます。
- まずは暮らし方の理想を描く
- 次に、自分たちに合う住宅のタイプを知る
- そして、パートナーとしっかり対話しながら進めていく



家づくりは、焦らず、比べて、納得して進めることが何よりの成功の近道です。あなたと家族にぴったりの“ちょうどいい暮らし”が見つかりますように。